燕岳(つばくろだけ)|北アルプス・表銀座の玄関。ケーキが食べられる「燕山荘」も大人気

燕岳(つばくろだけ)の基本情報

山域:北アルプス南部

標高:2,763m

適期:7月下旬〜10月上旬

燕岳(つばくろだけ)は、長野県大町市と安曇野市に位置し、北アルプス南部にそびえる標高2,763mの山です。日本二百名山および新日本百名山に選定され、飛騨山脈(北アルプス)を代表する名峰の一つです。花崗岩でできた独特の美しい姿と、周囲の抜群の眺望が特徴です。その美しい景観と登山のしやすさから、多くの登山者に愛されています。

燕岳の魅力

燕岳は北アルプス三大急登の一つである合戦尾根を登り切った先にあります。この急登は、烏帽子岳のブナ立尾根、剱岳の早月尾根と並んで数えられ、北アルプスの入門コースとして知られています。登山道はよく整備されており、特に危険個所もないため、初心者にも挑戦しやすい山となっています。

燕岳の登山ルート

燕岳の登山ルートは、中房温泉を起点とする合戦尾根ルートがメインです。このルートは、「北アルプス三大急登」の一つとして知られており、標高差約1,300mの急登が続くため、体力と脚力が試されます。しかし、登り切った後の絶景や達成感は格別で、はじめての北アルプスチャレンジにも適しています。

合戦尾根を登ると、合戦小屋という休憩所があります。夏にはここで提供されるスイカが名物で、登山者の楽しみの一つです。合戦小屋からさらに登ると、燕山荘が現れ、そこから燕岳の頂上へと続きます。登山道には適度な間隔でベンチが設置されており、休憩しながら無理なく登ることができます。

燕岳にあるケーキが食べられる山小屋「燕山荘」

燕岳には「燕山荘」という人気の山小屋があります。この山小屋の人気が高い理由は、「充実した設備」「綺麗な水洗トイレ」そして「山でケーキが食べられる」ことが挙げられます。山では食べるケーキは格別で、他にも様々な飲食品が販売されており、登山の疲れを癒すことができます。

燕山荘は2021年に創業100周年を迎えた歴史ある山小屋で、明るく楽しい雰囲気作りをモットーにしています。オーナーによるアルプホルンの演奏やビギナー・ファミリー向けの登山教室、ケーキフェアなど、多彩なイベントが定期的に開催されており、登山者にとってのオアシスとなっています。

External Link Icon燕山荘ホームページ

燕岳からの景色

燕岳の頂上や燕山荘からは、北アルプスの名峰を一望することができます。槍ヶ岳、穂高連峰、常念山脈などの絶景が広がり、天気が良ければ富士山や南アルプス、八ヶ岳まで見渡せます。

また、燕岳の頂上付近では、白い花崗岩と緑のハイマツで構成された幻想的な景色が見られるのも特徴です。花崗岩の中にはイルカ岩やメガネ岩といった特徴的な形をした岩があり、探すことに夢中になってしまうことも少なくありません。特にイルカ岩は、その形がイルカに似ていることから名前が付けられ、登山者に親しまれています。

燕岳で見られる花・植物

燕岳は高山植物の宝庫であり、特にコマクサの群生地として知られています。見頃は7月中旬から8月初旬で、多くの登山客が訪れます。春にはチシマギキョウ、夏にはクモマスミやゴゼンタチバナ、秋にはトウヤクリンドウやオオカサモチなど、季節ごとに様々な花が楽しめます。コマクサは「高山植物の女王」として親しまれており、その美しさは一見の価値があります。

燕岳へのアクセス

燕岳の登山口である中房温泉へは、JR大糸線の穂高駅からバスで約55分、またはタクシーで約40分で到着します。直接自動車で行くことも可能ですが、駐車場の台数が限られているため、公共交通機関の利用を推奨します。その他、詳しいアクセス情報は燕山荘の公式ウェブサイトに詳しく掲載されていますので、チェックしてみてください。

External Link Icon参考交通アクセス|燕山荘ホームページ

燕岳の天気

登山をする上で天気は非常に重要です。平地が晴れていても山は天気が変わりやすく、特に夏は注意が必要です。事前に天気予報をチェックし、「tenki.jp登山天気アプリ」や「てんきとくらす」などの情報を参考にしましょう。天気の変化に対応できるよう、適切な装備を準備して安全な登山を心がけましょう。

External Link Icon:tenki.jp|燕岳の天気
External Link Iconてんきとくらす|燕岳の天気

燕岳登山時の注意

燕岳は魅力的な山ですが、安全に楽しむためにはいくつかの注意点を守る必要があります。以下の注意点を参考に、楽しく安全な登山を心がけましょう。

① 自身の体力や技術に合わせた登山計画を立てる

登山計画は自身の体力や技術に合わせて立てることが重要です。無理のないスケジュールで計画し、途中での休憩や体力の消耗を考慮して進むことを心がけましょう。

② 地図とコンパスの携行

登山する際は必ず地図を持っていきましょう。コンパスも持参すると、万が一迷った際にも位置を確認しやすくなります。地図アプリも便利ですが、バッテリー切れに備えて紙の地図も用意しておくと安心です。

③ 登山基本装備の準備

山歩きの基本3大装備「登山靴」「ザック」「レインウェア」を準備して登山に挑みましょう。行程や季節に応じた装備や道具を準備することが重要です。また、防寒具や日焼け止め、帽子、手袋も忘れずに持参しましょう。

④ 登山届の提出

登山前には必ず登山届を提出しましょう。万が一の際に捜索がスムーズに行われるためです。オンラインでの提出が可能な地域も多いので、事前に確認しておくと良いでしょう。

⑤ 山岳保険の加入

登山中の事故や怪我に備えて、山岳保険に加入しておくことをお勧めします。万が一の場合に備えて、保険の内容をしっかり確認しておきましょう。

⑥ 経験者との同行

登山に慣れていない方は、できるだけ経験者と行くようにしてください。経験者がいると、道中の安全確認やペース配分のアドバイスを受けることができます。

⑦ 危険を感じたら引き返す

天候が急変したり、体調が悪くなったりした場合は、無理をせずに引き返すことが大事です。安全第一を心がけ、無理な登山は避けましょう。

⑧ 冬や残雪期の登山

燕岳は冬や残雪期には厳しい条件になります。技術や装備が必要なため、初心者は避けた方が良いでしょう。無理な計画をせず、自分のレベルに合った時期に登山を計画しましょう。

⑨ 環境保護の意識

登山中は自然環境を保護する意識を持ちましょう。ゴミは必ず持ち帰り、登山道を外れて植物を踏まないように注意します。また、山の動植物に対しても配慮し、自然の美しさを保つよう心がけましょう。

燕岳への登山装備は万全にして安全登山を!

燕岳は、北アルプスの魅力を初めて体験するのに最適な山です。合戦尾根の急登を克服し、山頂からの絶景を楽しむことで、登山の醍醐味を存分に味わうことができます。しかし、標高の高い山になるため、登山装備は万全に整えることが必須です。適切な装備と準備で、安全で快適な登山を楽しむようにしましょう。

燕岳は初心者から経験者まで楽しめる、北アルプスの素晴らしい山です。是非、訪れてその魅力を体感してみてください。

燕岳登山に役立つ本やアイテム

燕岳登山に欠かせない地図とより楽しむための本を紹介します。

燕岳|日本の山
HIKESのSNSもチェックしよう!
>登山・山歩きに役立つウェアや道具が満載!

登山・山歩きに役立つウェアや道具が満載!

登山・山歩きに欠かせないウェアや道具を詳しく紹介しています。季節や天候に応じたウェアの選び方から、軽量で機能的な登山ギアまで、実際の使用経験に基づいた信頼性の高いアイテムを厳選してお届けします。

初心者から上級者まで、すべての山歩き愛好者に役立つ情報が満載です。

CTR IMG